「リスク」って、「危険」ってこと?!?!

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   ブレークスルー経済学 by T.Maeda
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『「リスク」って、「危険」ってこと?!?!』

「リスク」という言葉は「危険」と訳されることが多いのですが、経済学的には、一般に「予想リターンの変動率(ボラティリティ)」を指します。

これが「危険」なのは「当初」見込んでいた「リターン」とは違った値を受け取ってしまう「割合」を示しているからです。

これは「上」にも「下」にも同じ割合ですから、「損」だけでなく、「得」をすることもあります。しかし、「当初考えていた値とは違う」という意味で「リスク」なのです。

したがって、「リスク」が高い(つまり、ハイリスク)ほど、平均リターンよりも「得」をする可能性が高いこと(つまり、ハイリターン)になります(当然、同様に大きな損になることもあります)。

一方、「リスクが低い」という場合には「平均的なリターンの可能性が高い」ことですから「リターンが低い」という意味ではないことに注意が必要です(とはいえ、一般的には「平均的なリターンが低い場合」には、その「変動幅(リスク)」も低いので「ローリスクローリターン」ということにはなりますが・・・)。

この「リスク」というモノには「確率的に算出できるモノ」と「そうでないモノ」があります。

金融工学的には「確率的に算出できる」というモノのみを取り扱うことになります。「そうでないモノ」については「ゲーム理論」を使ったり、「行動ファイナンス」の分野で取り扱っていますが、科学的には証明されていない部分が多々あります。

他方、この「リスク=危険」という言葉と混同しやすい概念として「ハザード=障害」があります。

「モラルハザード」や「金融リテラシーのなさ」、「金融制度的な国際的な違い」などは証券投資上「ハザード」と考えるべきでしょう。

このような「ハザード」は、常に存在し、投資家にとっては「危険」ですが、「リスク」とは違う概念です。したがって、この「ハザード」を取り除いても「リスク」に変化は起こりません。

なお、「金融」において忘れてはいけないことは、金融取引とは「異時点間取引である」ということです。現在と将来を結んでいるのが「金融取引」なのであり、「現在」は明確だけれども、「将来」は誰にとっても「不確実」であるということが重要です。

この「不確実」なものを、何らかの(合理的な)方法により、「明確に近づける」作業が「理論」であり、その「理論」に基づいて「リスク」を低減化させる方法が「ポートフォリオ(分散)」だったりするわけです。

ただし、ここでも「合理的」だから「正しい」とは限らないので、何を(合理的と考え)選択するかは各自で考えることになり、そこに「自己責任」が生まれます。

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takuom について

高崎商科大学 商学部/大学院商学研究科 教授、早稲田大学 理工学研究所 客員研究員/エコノミスト/大学教員/金融・ファイナンス、経済統計、非営利事業、環境政策/天然住宅バンク理事【著書】銀行システムの仕組みと理論(単著)、おカネが変われば世界も変わる(共著) 【お願い】執筆、講演等のご依頼は下記(メール)まで。メール:tkmaeda1963@4月@gmail.com(但し、実際に送信する際には「@4月@」を「@」に変更してください)
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