知命(自分の素質などを知ること)についての本

今日は少し趣向を変えて、少し哲学めいたことについて考える時間があってもいいかと思い、そのための本を取り上げました(これは「哲学」に関する本なので「私は感銘を受けた部分が多かった」というだけのことです)。

安岡正篤(1991)『知名と立命』プレジデント社¥1500+税
(但し、十数年前に購入したので、値段等に変化があるかもしれません)

「安岡正篤」といえば、現在「有名な占い師の元旦那」ということで有名になっていますが、本来は「現在の憲法前文の草案に関わった国学者」として有名な人です(政界、特に自民党においてかなり大きな影響があったそうです)。

この本は「人生」について深く考えさせられる本ですが、もともと安岡先生の講話を弟子が書き写したものだけに、口語調になっていて、しかも、多くの具体的な例を用いて書いているので、わかりやすい「哲学書」というイメージです。

私が印象に残ったものの一部を引用します。

<知識と智慧>(P10引用)
「知識の学問」とは我々の理解力・記憶力・判断力・推理力等、つまり悟性の働きによって誰でも一通りできるもの。機械的な能力のための学問。
「智慧の学問」とは経験を積み、思索反省を重ねて、我々の性命や、人間としての体験の中からにじみ出てくるもっとも直観的な人格的な学問。

<運命と宿命>(P68引用)
人間は学問修行をしないと、宿命的存在、つまり動物的、機械的存在になってしまう。しかし、よく学問修行をすると、自分で自分の運命を作ってゆくことができる。
ここで「宿命」とは、「宿」、すなわち「とどまる」命を指す。他方、人は自主性をだんだん深めていったならば創造性に到達し(クリエイティブになり)、自分で自分の「命」を生み、運んでゆくことができる。これを「運命」という。

<知命・立命>(P73引用)
自分というものはどういうものであるか、自分の中にどのような素質があり、能力があり、これを開拓すればどのような自分を作ることができるかというのが「命を知る」、「命を立つ」ということある。

私も大学や大学院で学生を指導していますが、「暗記させたり、推理させたり、試験したりするような、単なる知識技術を教える先生(レーゼマイスタ<読師>)」ではなく、「人間をつくる先生(レーベマイスター<導師>)」を目指したいと思っています。

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takuom について

高崎商科大学 商学部/大学院商学研究科 教授、早稲田大学 理工学研究所 客員研究員/エコノミスト/大学教員/金融・ファイナンス、経済統計、非営利事業、環境政策/天然住宅バンク理事【著書】銀行システムの仕組みと理論(単著)、おカネが変われば世界も変わる(共著) 【お願い】執筆、講演等のご依頼は下記(メール)まで。メール:tkmaeda1963@4月@gmail.com(但し、実際に送信する際には「@4月@」を「@」に変更してください)
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