日本の「金融のしくみ」がわかる本

株式や資産運用を研究していくと、金融システムや金融機関の役割、金融商品の価格決定のメカニズムなどを知ることの「大切さ」がわかってきます。しかし、この分野については「難しい」ということと、「個人としての投資行動には影響しない」という気持ちが強いため、あまり研究しようとしないものです。

では、本当に「影響しない」のでしょうか。

「金融」というのは「お金の融通」ですから「人から人へと流れる」システム全体のことを指します。また、その流れは過去から現在、そして、未来に及ぶものなので、その国の「金融」というのはその国の歴史と深く関係していることになります。

したがって、その国で「おカネを動かす(つまり、資産運用する)」のであれば、当然、その国の金融システムや金融制度から影響を受けることになります。そこで以下の本は如何でしょうか。

糸瀬茂(2001)『図解 金融のしくみ』東洋経済新報社¥1600+税

https://www.amazon.co.jp/dp/4492091351?tag=tkmaeda-22&camp=243&creative=1615&linkCode=as1&creativeASIN=4492091351&adid=15JRPXKCZZSQS3BTBA4E&

糸瀬さんは惜しくもガンで倒れられ、若くして亡くなられたので、この本自体は現在からすると若干「古い本」になっています。金融システム等についての本だけに、本来は最新のものを読むほうがいいのですが、この本はベーシックな部分をわかりやすいトピックを使って解説しているため、非常に理解しやすく、「一通り知りたい」と思っている方には最適だと思います。

さらに言えば、この分野については「一通り、ざっくり」わかれば、それで十分であり、これ以上深く知っても「資産運用」については「あまり意味はない」と思います(この分野の研究者として勉強したいという意向のある方は別ですが・・・)。

糸瀬さんは元々金融の実務家(その後転身し、大学の教授になっています)なので、この本を読むことにより実際の「金融の世界」というものが、「ざっくり」ですが、わかります。また、「古い本」といっても1998年の金融再編以降に書かれているので、詳しく知る必要がなければ、日本の「金融のしくみ」について問題なく理解できると思います。

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私の著書『成熟経済下における日本の金融のあり方』で「金融の仕組み」を解説していますので、こちらもご覧ください。

前田拓生(2013)『成熟経済下における日本の金融のあり方』大学教育出版

(2014.11.10)

takuom について

高崎商科大学 商学部/大学院商学研究科 教授、早稲田大学 理工学研究所 客員研究員/エコノミスト/大学教員/金融・ファイナンス、経済統計、非営利事業、環境政策/天然住宅バンク理事【著書】銀行システムの仕組みと理論(単著)、おカネが変われば世界も変わる(共著) 【お願い】執筆、講演等のご依頼は下記(メール)まで。メール:tkmaeda1963@4月@gmail.com(但し、実際に送信する際には「@4月@」を「@」に変更してください)
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